センサーは“何か”を見逃しているのか?
NASAや米国防総省のAARO(全領域異常解決局)も指摘するように、現在のデータは一貫性がなく、センサー間の同期も取れていないのが現状だ。夜間、ピンボケしたカメラで撮影された一つの光点が「三角形のUFO」に見えたり、水面の反射が物体に見えたりすることは珍しくない。
USOの存在を証明するには、ビデオ、レーダー、赤外線、音響、そして船舶の追跡データを、同じ時間枠で同期させた「マルチセンサーによる捕捉」が不可欠となる。
ほとんどの「USO」騒動は、ドローン、気球、鳥、あるいは日常的な軍事活動として説明がつくものも多い。しかし、水との明確な相互作用を示しながらも、未解決のままの事件が少数ながら存在することもまた事実だ。もしUAPが本当に海を利用しているのなら、我々が見るべき場所は、深い沿岸の谷や、ケーブルが集中するゾーン、そして軍事演習が頻繁に行われる海域なのかもしれない。
我々が空を見上げている間にも、彼らは深海の闇を静かに滑空しているのだろうか。本当の謎は、我々の足元に眠っているのかもしれない