天皇陛下は27日、来日したトランプ米大統領と皇居・御所で会見した。天皇陛下がトランプ氏と面会するのは、大統領1期目に国賓として迎えた2019年5月以来
トランプ氏は午後6時半ごろ、大統領専用車で皇居・御所に到着。天皇陛下は車寄せで出迎え、握手をして、にこやかに英語であいさつを交わした
宮内庁によると、会見は、御所の小広間で、通訳を介して約30分間にわたり行われた。トランプ氏は、故・安倍晋三元首相と非常に強い信頼関係を構築したと振り返り、「高市(早苗)新首相のもとで日米関係をさらに強化していきたい」と述べ、天皇陛下は訪日が「日米の友好関係をさらに強化することになることを期待している」と応じたという
さらにトランプ氏は、「(再び大統領に就任してから)8カ月の間に、世界で八つの紛争を解決してきた。中東については大変大きな成果だと思っているが、非常に難しい案件であった」と述べ、陛下は「世界の各地で紛争が続いていることに心を痛めている。これらの地域で平和が訪れることを願っています」と伝えた
天皇陛下からは、大リーグで活躍中のドジャース・大谷翔平選手について話題にした。大谷選手をトランプ氏が高く評価したことについて、「大変うれしく思った」と言及すると、トランプ氏は、25日(日本時間26日)のブルージェイズ戦で完投勝利を挙げたドジャースの投手、山本由伸選手を念頭に「この間の試合ではピッチャーも非常に良かった」とたたえた。陛下は、日本の選手が米国のチームや社会に「温かく受け入れられている」として感謝の念を伝えた
会見の終盤で、トランプ氏は、「天皇、皇后両陛下におかれましてはいつでもホワイトハウスに来てください」と述べ、前回の面会から6年が経過したことを念頭に「次は6年もあけずにお会いできることを望んでいます」と話したという
会見後、陛下とともに車寄せに姿を見せたトランプ氏は、記者団に向かって、陛下について「グレート・マン」とアピールする場面もあった。 天皇陛下は19年5月、即位後初の国賓としてトランプ氏を接遇。皇后さまと共に、トランプ氏と妻・メラニアさんを歓迎行事や宮中晩餐(ばんさん)会の場などでもてなした。 トランプ氏は17年11月の初来日の際にもメラニアさんと御所を訪ね、在位中だった上皇さまと上皇后美智子さまに面会している