人類の歴史は隠蔽されているのか――。人気ポッドキャスターは、エジプト学者たちがエジプト以前の文明を隠し続けていると主張している。

人気ポッドキャスト番組「Joe Rogan Experience」を運営するジョー・ローガン氏は、7月15日の番組でエジプト学者たちは古代エジプトより数千年も古い可能性のある古代文明に関する情報を「遮断している」と主張し、超古代文明は現在の我々とは大きく異なる先進技術を生み出した可能性があると説明した。

「大ピラミッドは紀元前2500年頃だと言われていますが、地質学者を含め、それに同意しない人がたくさんいます」（ローガン氏）

　ローガン氏は今日の科学者らが、謎の文明がトルコのギョベクリ・テペ遺跡のような古代建造物を1万2000年ほど前までに建造したことをほぼ確認しており、その知識は人類の歴史を根本的に書き換えることになるだろうと述べた。

そしてローガン氏は多くの科学者や歴史家が超古代文明をを否定し、エジプト人を最初の偉大な文明として維持することで利益を得ていると批判する。

　ローガン氏は、古代エジプトの研究者による隠蔽を非難する一方で、著名な考古学者でエジプトの元考古大臣であるザヒ・ハワス博士を再び攻撃した。

　ファラオが統治を始める紀元前3000年よりも、はるか昔からエジプトには高度な統治体制が存在していることを裏付ける「マネトの記録」や「トリノ王名表」を否定しているハワス博士をはじめとするエジプト学者を、ローガン氏は激しく非難する。

　ローガン氏が言及した地質学者ロバート・ショック氏は、古代エジプトの降雨量データと水による浸食パターンから、ナイル渓谷で最後に大雨が降ったのは約9000年前であることが示唆されると述べ、大ピラミッドは今日一般に認められているよりも4000年以上古い可能性を指摘している。

ローガン氏は話をさらに推し進め、エジプト人を含む失われた人類文明は、技術革新の点で非常に異なる道を歩んでいた可能性があると示唆し、超古代文明は内燃機関、マイクロチップ、プラスチックの開発に進むのではなく、まったく異なる工学原理を使用して高度な技術を構築するように進化したと理論づけている。

「彼らが辿った道には、巨大な石造建築や宇宙論が関わっていたと思います。おそらく内燃機関は存在しなかったでしょう。私たちが想像もできないような、全く異なる技術を持っていたのでしょう」（ローガン氏）

　番組ゲストのダニー・ジョーンズ氏との会話では、超古代文明の人々は地球を脱出して月へ行った可能性にも触れられている。

　ローガン氏は1万2000年前にさかのぼるギョベクリ・テペ遺跡や、日本の琉球諸島近くの海底にある1万年前の巨石構造である与那国海底遺跡、さらに1万6000年前にさかのぼるグヌン・パダン遺跡などを例に挙げ、これらの超古代文明の情報が不当に隠蔽されていると指摘する。

　封印されてきた超古代文明の知識と技術が明るみになる未来があるのだろうか。文字通り“歴史が覆る”日はそう遠くないのかもしれない。