6月下旬の区長選挙で再選を果たした東京都杉並区の岸本聡子区長は7月9日、2期目就任の記者会見で「長期休暇を取る」と発表した。期間は、7月13日から8月4日までの23日間。理由について「家庭の事情で、次男のケアのためにしっかり時間を使いたい」と説明した
休暇期間中も、区の職員から連絡を受け、週1回、オンラインで情報共有のミーティングを開く。地方自治法が定める「職務代理者」(首長が職務を行えない場合に代理を務める人)は立てずに、必要に応じて区長として決裁する。もし災害などの緊急事態が発生すれば、登庁して対応にあたるという
岸本区長は会見で「首長が長期休暇を取ることは、個人の事情を超えた意義があると思う」と話し、こう続けた
「トップが率先して休みを取ることで、職員のみなさんが安心して長期休暇を取れる組織文化に貢献したい。働き続けられる組織文化を作ることは、持続可能な自治体経営の重要な要素だと思っている」 記者会見での公表に先立って、区議会の交渉会派(4人以上の議員で構成)の幹事長や区の幹部職員には、長期休暇を取ることを伝えたという
区議の反応について尋ねると、岸本区長は「これまで『けしからん』という反応は聞いていない。むしろ『いまの時代に大切なこと』と共感するコメントをもらっている」と答えた
また、ある幹部職員は「区役所には介護休暇を取っている職員もいるが、それを後押ししたいという区長の思いも感じる。今回の休暇は、区長の個人的な事情がメインだが、『休んでもいいんだよ』というメッセージとして伝わるといいなと思う」と話していた