チームの分析によれば、皮膚や肝臓の細胞は古いものを新しいものへ絶え間なく入れ替えており、その補充を非常に長期間にわたって続けられる。一方で心臓や脳の細胞はほとんど取り替えがきかず、年月とともに変異を溜め込む一方になる。つまり、寿命の限界を最初に決めてしまうのは、交換不能な臓器のほうというわけだ。
若返りをめぐる実験はすでに現実の段階に入っている。米国のスタートアップ企業ライフ・バイオサイエンシズは今年、部分的な「脱老化」を検証する臨床試験について、FDA(米食品医薬品局)から人体を対象とする初の承認を得たと伝えられている。損傷した眼の細胞の生物学的な時計を巻き戻し、組織を若返らせて機能を回復させるという試みだ。
また、年間200万ドル(約3億円)を抗老化プログラムに投じているとされる起業家ブライアン・ジョンソン氏は、自分たちは死なない最初の世代になるかもしれない、と公言してきた人物として知られる