直木賞受賞作「容疑者Xの献身」や国内外で映像化された「白夜行」など、多くのベストセラー小説を生み出した作家の東野圭吾(ひがしの・けいご)さんが23日、大腸がんで亡くなった。68歳だった。葬儀は家族葬で営んだ
1958年、大阪市生まれ。大阪府立大電気工学科を卒業後、エンジニアとしてメーカーに勤務しながら作家活動に入った。85年、女子高を舞台に密室殺人が起きるミステリー「放課後」で江戸川乱歩賞を受けてデビュー。99年に長編「秘密」で日本推理作家協会賞を受賞した
2005年に発表し、代表作となった「容疑者Xの献身」は、数学の才能に恵まれた高校教師がくわだてる完全犯罪に旧友の物理学者が挑むミステリー。意外な真相と純愛ドラマを両立させ、直木賞と本格ミステリ大賞のダブル受賞となった
その一作を含む「ガリレオ」シリーズは福山雅治さん主演で映像化され、大ベストセラーに。「加賀恭一郎」シリーズや「マスカレード」シリーズなど、ミステリーを中心に100作を超える小説を発表し、当代きっての人気作家として知られた
12年「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で中央公論文芸賞、13年「夢幻花」で柴田錬三郎賞、14年「祈りの幕が下りる時」で吉川英治文学賞。23年には国内での累計発行部数が1億部を突破し、紫綬褒章と菊池寛賞を受けた
09~13年に日本推理作家協会理事長、14~19年に直木賞選考委員を務めた。8月5日には「ガリレオ」シリーズの最新長編「永遠の記憶」の刊行が予定されていた