20日午前10時45分ごろ、鹿沼市鳥居跡(とりいど)町の東武日光線新鹿沼駅構内で、東武日光発浅草行き特急列車スペーシアX2号に、線路上で除草をしていた男性作業員4人がはねられ、全員間もなく死亡した。東武鉄道によると、現場には離れた位置で列車接近を知らせる見張り員3人も含めて10人がいた。死亡した4人以外にけが人はいなかった。複数の見張り員と作業員の間で意思疎通が図れていなかったとみられる。県警は業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて調べている
東武鉄道によると、除草作業は指揮者1人、見張り員1人、中継の見張り員2人、作業員6人の計10人で行っていた。同社グループ会社を含む複数社の従業員で構成されていた。そのうち噴霧器で除草していた線路上の作業員4人が新鹿沼駅に停車するため進入してきた特急にはねられた
同社では線路上で除草などの作業に当たる際は、見張り員が列車接近を目視で確認し、作業員を退避させる手順になっている。退避完了後、旗で列車運転士に合図し、運転士は確認したら警笛を鳴らす定めとなっている
事故当時、見張り員は旗で列車に合図を出し、列車も合図を認識して警笛を鳴らしていた。直前で作業員を確認して非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。現場から離れた場所に中継の見張り員もいたが、駅の見張り員と意思疎通ができない状態だった
県警によると、駅員から「列車と人の人身事故」と110番があった。鹿沼市消防本部によると、救急隊が到着した際、4人は心肺停止状態で、1人がホームで応急処置を受け、2人が列車の下、1人が除草剤のタンクを背負ったまま線路とホームの間にいた
スペーシアX2号は午前10時20分に東武日光駅を出発し、10時46分に新鹿沼駅へ到着予定だった。乗客約50人にけがはなく、他社線で振り替え輸送を実施した。東武日光線は新栃木-下今市駅間の上下線で運転を見合わせ、約4時間半後に運転を再開。約2600人に影響した
運輸安全委員会は同日、鉄道事故調査官3人を派遣した。調査がまとまり次第、事故報告書を公表する