政府は、2027年4月の実施を目指す食料品の消費税率1%への引き下げで、税込み価格の表示を義務付ける「総額表示」の猶予期間を設ける方針を固めた。税率変更の前後2か月を猶予期間とし、減税後に税率8%の価格を表示したり、減税に先んじて1%の価格を表示したりすることを特例として認める
小売業者らの値札貼り替え作業に配慮するためで、29年4月に税率を8%に戻す際にも適用する。自民党の税制調査会は2日の会合で、政府が示したこうした方針を了承し、小野寺五典税調会長に一任した
「総額表示」は、消費者がいくら支払えばいいのか一目で分かるように、税込み価格の表示を義務付けている。食料品の消費税率が変更される際、24時間営業の店舗などで値札の切り替えが間に合わないとの懸念が出ていた
猶予期間となる2か月間は、消費者の誤認を防ぐ措置を講じていることを条件に、税率変更前や変更後の価格を表示することを認める。「8%の税込み価格が表示されています。レジでは1%の税率で精算します」といった掲示物を設置することなどを想定している
政府はこの日、小規模農家に対して給付を行う方向も改めて示した。多くの小規模農家らは売上高が1000万円以下で、消費税の納付が免除される「免税事業者」に当たる。消費税率の引き下げで農作物の販売時に受け取る税額が減り手元に残るお金が少なくなるため、経営への悪影響が懸念されている
政府は9月中旬までに、消費税減税の実施に向けた税制改正大綱の閣議決定を目指す。今回示した総額表示の猶予も盛り込まれる見通しで、来週以降、とりまとめに向けた議論を本格化する