イスラエルのネタニヤフ首相は24日、国連総会の一般討論演説で、中東地域における自国の行動を擁護した。総選挙を前に、深まる国際的孤立に対抗する狙いだったが、演説が始まると多数の外交官や各国代表が抗議の意思を示して退席した
ネタニヤフ氏はパレスチナ自治区ガザでの戦闘を巡り国外で批判の高まりに直面する一方、国内では10月27日の総選挙での再選に向けて選挙戦を展開している
同氏は退席した代表らを「道徳的な臆病者」と非難し、「イスラエルは、まさにこの場を去った国々の多くを守っている」と主張した
また、自身を「戦争犯罪者」と呼んだニューヨーク市のマムダニ市長を非難し、パレスチナのイスラム組織ハマスの戦闘員を支援していると主張。さらに、欧州の指導者らが「反ユダヤ主義の暴徒」に屈したと批判したほか、カタールとトルコがイスラエルに関する虚偽の情報を広めていると非難した
ムダニ氏については、「私がここに来るのを止めようとした。私を黙らせようとした。しかし、私を黙らせることはできない。真実を黙らせることはできない」とし、「単純な真実がある。イスラエルはジェノサイド(集団虐殺)を行っていない。イスラエルはジェノサイドを防いだのだ」と主張した
さらに、「わが国と勇敢な兵士たちについてうそを広めている者たち、この議場にいる者であれ、反ユダヤ主義的なニューヨーク市長の事務所にいる者であれ、私はこう言いたい。恥を知れ」と述べた
マムダニ氏は市長選で、ネタニヤフ氏がニューヨークを訪問すれば戦争犯罪の疑いで逮捕すると公約したが、後に法的権限がないと判断したと表明していた
マムダニ氏は声明で「ネタニヤフ首相はこれまでと同様、パレスチナ人へのジェノサイドを取り繕うことを目的とした根拠のないうそを繰り返すために演説を利用した」と反論。「どんなうそをもってしても、同氏が戦争犯罪と人道に対する罪の疑いで国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状の対象であり続けている事実は変えられない」と述べた
ネタニヤフ氏の苦戦が予想されるイスラエル総選挙まで5週間を切る中、演説は約40分に及び、選挙運動を思わせる内容となった
今回の訪米でトランプ大統領との首脳会談は予定されていないが、演説ではトランプ氏を称賛。「われわれは国家防衛を続ける。われわれは勝ち続ける。ほかに選択肢はない。野蛮な者たちとのこの戦いにおいて、トランプ大統領以上のパートナーはいない」とし、「その大胆な指導力に感謝する」と述べた
こうした中、ニューヨークの国連本部周辺には数百人の抗議者が集まり、「イスラエルへの武器供与をやめろ」などと叫んだほか、道路を封鎖するなどして警察に拘束された