ダキア王国は、現在のルーマニアを中心に、紀元前後のカルパチア山脈周辺に成立した古代国家です。住民は主にダキア人と呼ばれ、ギリシア史料では近縁の人々をゲタイ人と記すこともあります
紀元前1世紀 王ブレビスタが多くの部族をまとめ、強大な王国を築く
紀元前44年ごろ ブレビスタの死後、王国は分裂する
101~102年 ローマ皇帝トラヤヌスが第一次ダキア戦争を開始
105~106年 第二次戦争でローマに敗北し、王国が滅亡
ダキア王国の中心都市は、現在のルーマニアにあるサルミゼゲトゥサでした。周辺には山岳要塞群が築かれ、宗教・政治の中心として機能していました。これらの要塞跡は現在、ユネスコ世界遺産に登録されています
ダキアは金などの鉱物資源を持ち、ドナウ川を挟んでローマ帝国と接していました。デケバルス王の時代にはローマ軍を苦しめましたが、106年、トラヤヌス帝によって征服され、ローマの属州「ダキア」となりました。 この戦争の様子は、ローマに建てられたトラヤヌスの記念柱に詳細に刻まれています
その後の影響 ローマの支配はおよそ170年間続き、ローマ人の移住やラテン語の普及が進みました。後のルーマニア人とルーマニア語の形成には、ダキア人の文化とローマ文化の接触が大きく影響したと考えられています。 要するに、ダキア王国は古代ルーマニア地域に存在した強国で、ローマ帝国との戦争と属州化によって歴史に大きな足跡を残した国家です