三ツ石山の登山道は、室根林道から分岐する一本道だが、夏から秋の「やませ」気流による霧が頻発し、視界を数メートルに落とす。地元ハイカーの証言では、2000年代に「霧の中で道標が消え、奇岩が動くように見えた」との体験が記録され、方向感覚を失う現象が話題に。地元山岳会の報告では、頂上付近の磁気異常がコンパスを狂わせ、霧と相まって迷子を誘発する。

縄文遺跡の近さが、こうした体験を不気味に彩る。霧に浮かぶ奇岩は、古代の祭祀台を連想させ、登山者に時間感覚の歪みを生む。科学的には、低気圧と地形の影響だが、地元では「山の守護霊が試練を与える」との言い伝えがある。2010年、登山者が「霧の中で低い唸り声のような風音を聞いた」と地元ガイドに語り、『一関タイムス』（2011年）で紹介された。

別の報告では、頂上のストーンサークルで「岩の間に光が瞬いた」との体験が、地元のハイキングサークルで共有される。この現象は、霧の屈折や岩の反射とされるが、ピラミッド説の信奉者は「縄文の霊のサイン」と解釈。登山道は初心者向けだが、霧時はGPSやコンパスが推奨され、ミステリー体験が山の魅力を際立たせる