岩手県一関市に位置する三ツ石山は、東北のピラミッド候補として知られる低山で、奇岩が不自然に積み重なる形状が古代文明の痕跡を思わせる。縄文遺跡(御所野遺跡)に近く、霧に包まれやすい登山道では方向感覚を失う体験が、地元ハイカーの間でささやかれる。この山の不気味な魅力は、自然の産物か人工の遺構か、その曖昧な境界にあり、頂上からの眺めが静かな緊張感を呼び起こす。なぜこの山がそんな謎を宿すのか、その背景を探れば、霧の彼方から響く縄文の記憶が聞こえてくる