トランプ米大統領は30日、中国が米国産大豆の購入を再開し、レアアース(希土類)の輸出を継続するほか、合成麻薬フェンタニルの違法取引を取り締まることを条件に対中関税を10%引き下げ、47%にすることで合意したと明らかにした。
フェンタニルに関連して引き上げた関税を20%から10%に引き下げるという
トランプ氏と中国の習近平国家主席はこの日、韓国南部釜山の空軍基地で約2時間会談した。両者が対面で会談するのはトランプ政権1期目の2019年以来で、2期目では初めてとなった
トランプ氏はこの日までのアジア歴訪を終え、大統領専用機内で記者団に対応。「素晴らしい会談だったと思う」とし、「10点満点中12点だ」と評価した。 習氏が米国へのフェンタニル流入阻止へ全力で取り組むと約束したとし、「彼らが本当に強力な行動を取っていると信じているため」関税を引き下げると述べた
中国のレアアース輸出については、今後1年間の継続で合意し、おそらく延長されるだろうと指摘。「全て解決済みだ」とし、「これは全世界的な問題だ。米国だけの問題ではない」と述べた。中国はレアアース輸出規制を4月に導入し、今月に入って強化を表明していた。ただ、今回の合意が規制対象となる全てのレアアースをカバーしているかは不明だ
またトランプ氏は、中国が米国産大豆やその他の農産物を「直ちに、膨大な量」購入するとも述べた
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