次の夜も、そして次の夜も、その奇妙な足音は続いた。いつも最終電車が去った後に始まり、夜明け前に消える。
一週間後、誠は足音の主を見つけようと決心した。足音を追って暗い通路を進むと、それは突然止まった。振り返ると、そこに一人の老人が立っていた。
「あなたが聞いていたのですね」と老人は言った。
老人の姿は普通だった。しかし、彼の足元を見た誠は息を呑んだ。老人の影が、三本の足を持っていたのだ。
「私の足を見つめないでください。失礼です」
...もっと見る誠は慌てて目を上げた。「すみません。ただ…」
「影のことですか?」老人は微笑んだ。「それは私ではありません。私の歩みに付いてきた何かです」