トランプ米政権がデンマーク自治領グリーンランドの領有にこだわる中、反対するドイツで、6月開幕の米国などが共催するサッカー・ワールドカップ(W杯)のボイコットが取り沙汰されている
「虚栄心という、トランプ大統領の泣きどころを突ける」(エコノミスト)と、議論の抑止効果を期待する声も上がっている
メルツ独首相率いる保守政党キリスト教民主同盟(CDU)で外交担当のユルゲン・ハルト議員は複数のメディアで、グリーンランドが違法に米国に領有されるのなら、W杯のボイコットを検討せざるを得ないとの見方を示し、「トランプ氏を正気にさせる最後の手かもしれない」と語った。連立を組む社会民主党(SPD)議員も、「欧州は団結が必要だ。W杯の参加取りやめも議論されるべきだ」と欧州全体でのボイコット検討を促した
15、16両日に行われた世論調査では、米国がグリーンランドを領有する場合のW杯ボイコットについて、賛成が47%で、反対(35%)を上回った。これはトランプ氏が領有反対を理由にドイツなど欧州8カ国への追加関税を表明する前の調査で、米国への反発が一層強まっているのは確実だ
メルツ氏は19日の記者会見で、ボイコットの可能性を問われたが、「エスカレーションは望んでいない」と述べるにとどめた。 ドイツはW杯優勝4度の強豪で、19大会連続21度目(西ドイツ時代を含む)の出場を決めている