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3: アセム雨宮◆UD16NvPYxY
2026-02-05 14:49:30 OMPVG0082

暗がりの中を、懐中電灯をしぼって俺たちは進んだ。
沢はそんなに遠くない。
よそ者の二人がこんな時間にこそこそ出歩いているのを見られたらますます居づらくなりそうだったが、幸い誰ともすれ違わなかった。
沢に着くと俺はほっとした。
ひょっとすると、幻のように水が消えているのではないかという気がしていたのだ。
山の斜面に寄り添うような水面に満月がゆらゆらと揺れている。
師匠は沢の淵に屈みこんで、目を爛々とさせながら眼下の月を見ている。
俺は「潮汐力だよ」といった師匠の答えに抱いた、ひっかかりのことを考えていた。
理科は苦手だったが、たしかにそんな力が存在することは知っている。
しかし・・・
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