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4: アセム雨宮◆UD16NvPYxY
2026-03-13 16:16:13 OMPVG0082

ダヴィデ像 若さみなぎる巨人

 フィレンツェではサヴォナローラが異端とされて処刑された後、動揺が続いていた。ようやく1502年、共和政体の維持を掲げたソデリーニが終身執政官に就任して安定を取り戻した。ミケランジェロもその前年にフィレンツェに戻っており、共和国政府から「ダヴィデ像」の政策を委嘱された。ずいぶん前から大聖堂(ドゥオーモ)に放置されていた巨大な大理石を使い、三年がかりで1504年に完成させた。ミケランジェロはまだ29歳であった。4メートルを超える巨像は、伝統にとらわれない姿――ヘブライ王国(イスラエル)を侵略しようとするペリシテ人の巨人ゴリアテを一騎打ちで倒した少年ダヴィデの像であるが、ゴリアテを組み伏せている図ではなく、右手に石を持ち、左手で投石用の革紐を肩に掛け、決然と敵を睨んでいる、戦う前の姿であり、しかも裸で立つという――だった。
(引用)できあがった「ダヴィデ」を見上げて、ソデリーニが「すばらしい、しかしちょっと鼻が大きすぎないか」と言ったところ、梯子を架けて上っていったミケランジェロは、鑿をたたくふりをしてあらかじめ掌に握っていた大理石の粉をパラパラと落とした。降りてきて、「あれでどうたい?」と尋くと、ソデリーニは「すごく良くなった」と満足した。<木下長宏『ミケランジェロ』2013 中公新書 p.51>

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