『楽園追放』
ミケランジェロ『システィーナ礼拝堂天井画 楽園追放』 墓廟に興味をなくしたユリウス2世は今度はヴァチカン宮殿の一部のシスティナ礼拝堂の天井画を描くことを思いつき、ミケランジェロに強要した。フィレンツェ当局から説得されたミケランジェロはローマに戻り、それでも製作意欲に燃えて製作に取りかかった。1508年5月~1512年10月まで4年余の仕事であった。礼拝堂の高さ21メートルの天井に、旧約聖書の創世記から、光と闇の分離、天体と植物の分離、地と水の分離、アダムの創造、イヴの創造、原罪と楽園追放、ノアの燔祭、大洪水、ノアの泥酔(?)とされる天地創造9場面を中心に、周りをさまざまな人物で埋め、フレスコ画の技法で描いている。しかし聖書の物語とは異なったプロットで描かれている場面もあり、そこにミケランジェロのカトリック教会批判を見て取る意見もある。天井画は1512年に完成、公開されたが、翌年には依頼主のユリウス2世が死去した。