敵の猛烈な対空砲火を浴びた機体は、2つのエンジンに致命的なダメージを受け、高度を急激に失い始める。デボルト中尉は機首を連合軍の拠点があるベルギー・ブリュッセルへと向けたが、高度1500フィート(約450メートル)に達したとき、残りのエンジンも悲鳴を上げて停止した。
「もはや墜落は免れない」。そう判断した乗組員たちは、次々とパラシュートで機体から脱出。最後にデボルト中尉も高度800フィートで機を後にした。
通常であれば、パイロットを失った約30トンの鉄の塊は、そのまま地面に激突して火の玉になるはずだ。しかし、このB-17は違った。