皇族数の確保に向け、衆参両院の正副議長が「立法府の総意」として近く与野党に提示する取りまとめ案の原案が判明した。女性皇族が結婚後も身分を保持する案と、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える案の双方を「基本的に妥当」とし、政府に具体的な制度設計を促す方針だ
複数の関係者が明らかにした。衆参の正副議長は27日、衆院議長公邸で原案を巡り協議した。文言などの調整を進め、近く各党・会派が出席する全体会議に示す予定だ
2案は、政府の有識者会議が2021年に提示したものだ。原案では、結婚後の女性皇族の身分保持について、皇室の歴史や活動の継続性を踏まえ、妥当と認めた。ただ、現行の皇室典範が、女性皇族は一般の国民と結婚後、皇族の身分を離れると規定していることから、経過措置として身分保持を続けるか否かを選ぶ権利を認めるなど、配慮が必要と言及する見通しだ
焦点となっていた夫と子の身分については明記を見送り、必要に応じて「適時適切な措置」を取ることを皇室典範改正案の付帯決議に盛り込むよう提案する方向で調整する。夫と子への身分付与は、与党などが母方のみ天皇の血を引く女系天皇につながりかねないと反対する一方、立憲民主党は賛成している
原案は、養子案についても1947年に皇籍を離脱した旧11宮家の男系男子を対象に制度設計を求める。ただ、国民の理解を得るため、慎重な制度設計の必要性も明記し、具体的には、養子対象者の年齢や養子を迎える皇族の範囲、養子自身は皇位継承者にならないことなどを例示する