戦術的課題:ポゼッションの代償となる、ネガティブトランジションとゴール前の耐久力
しかし、本大会で対峙するドイツ、コートジボワール、エクアドルといった世界の強豪を相手に、この主導権を握るスタイルをどこまで貫けるかは未知数です。元来、引いて守るような手堅いディフェンスをベースにしたチーム構成ではないため、ボールを失った直後の即時奪回がはまらず、一気にひっくり返された際の守備の脆さは大きな懸念材料と言えます。
特に自陣深くまで押し込まれた際のディフェンスワークには明確な不安が残ります。PSVで主軸を担うCBオビスポをはじめ、同じくエールディヴィジでプレーするサンボ(スパルタ)など個々の対人守備のスキルは決して低くありませんが、チーム全体としてゴール前を固めて泥臭く跳ね返す力は不足しています。
そのため、本番では無理にポゼッションだけに拘るのではなく、中央に人数を割いてスペースを閉鎖し、粘り強く耐えながらカウンターを狙うような、シチュエーションに応じた柔軟な ゲーム管理が必須となります。アドフォカート監督の再就任という劇的なドラマが、チームの結束力をどこまで高めるのか注目が集まります