2人がそれを表現した言葉が、なんとも生々しい。曰く、「首のない、とてつもなく大柄な木こりのような体つき」。肩から上がそのまま盛り上がったような、ずんぐりとした巨体だったというのだ。視界がきかない時間帯で輪郭しか捉えられなかったというが、それでも姉妹は確かにそこに何かがいると感じた。
手にしていた懐中電灯を向けると、影はすっと身をかがめ、流木の陰に隠れる動きを見せたという。光に反応して姿勢を変えた——つまりそれは、倒木や岩のような無機物ではなく、明確な意思を持った何かだった可能性が高い。夕暮れという条件は、皮肉にもこの手の目撃談につきものの「写真が残らない」理由を、これ以上ないほど自然に説明してしまう。
そして決定的だったのは、再びスヌープ・ドッグの反応だった。流木の山に潜む「何か」を察知したのか、ドーベルマンは激しく警戒し、女性たちを灯台の正面方向へとぐいぐい引き戻し始めた。前日からの怯えようと、目の前の異様な影。すべてが一本の線でつながった瞬間、姉妹は一目散にその場から逃げ出したという