認知症や知的障害などで判断能力が十分でない人らを支援する成年後見制度を見直す改正民法が17日、参院本会議で可決、成立した。改正法は、パソコンやスマートフォンを用いて作成した「デジタル遺言」を法務局で保管する制度を新たに創設した。デジタル化で利便性向上を図ることが目的で、法律の公布から3年以内の施行を目指す
遺言には本人が作成する「自筆証書遺言」や、公証人が作成する「公正証書遺言」が主に利用されている。自筆証書遺言は本人が全文と日付、名前を手書きして押印する必要がある。労力がかかるため利用が増えないことの要因とされてきた
デジタル遺言を法務局で保管する「保管証書遺言」は、遺言者があらかじめ指定した人に遺言書の存在を通知することで、相続などの手続きの円滑化を図る。押印の要件は廃止され、身分証の写しなどで本人確認をする。法務局は対面やウェブ会議で本人に遺言の全文を読み上げてもらい、本当に遺言をする意思があるのかを確認する
従来の自筆証書遺言と公正証書遺言も制度として維持される。自筆証書遺言は本人が全文と日付、名前を手書きする要件は変わらない。押印の要件は廃止される