水俣病の患者と認めなかった熊本、鹿児島両県の判断は不当だとして、両県に住む男女7人が患者認定を求めた訴訟の判決が23日、福岡高裁であった。高瀬順久裁判長は、全員の請求を棄却した一審・熊本地裁同様に、7人の控訴を棄却した
原告は、水俣病が公式確認された1956年前後に生まれた66~73歳。原因企業チッソの水俣工場が流した有毒なメチル水銀を含む廃水で不知火海の汚染が深刻化。重症患者が相次いで確認された時期に胎児や幼児だった
手足のしびれやふるえ、こむらがえりといった症状に苦しみ、水俣病に特徴的な手足の感覚障害もあるとして、公害健康被害補償法に基づく患者認定を県に申請したが、認められなかったため、2015年に提訴した。 一審判決では、原告はいずれもメチル水銀の汚染を一定程度受けているとし、一部の原告については高い濃度での汚染も認めた
しかし、症状が出たのが水銀による汚染が終わってから20~30年たっており、水銀が原因とは「合理的に説明できない」とした